ウォーターランディングの危険
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最終更新日:2013/03/31
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川や湖、海など、水の上にパラグライダーで着水したらどうなるのでしょうか?
パラグライダーが水を含むと、猛烈に重くなります。 たとえば河原にランディングして、翼端部だけが川に入ってしまった場合、ものすごい力を発揮してパイロットを引きずり倒してしまう可能性があります。 このとき、ライザーを切り離そうとしても、強い力で引かれているときは切り離すことができません。 ナイフを持っていれば切り離せますが、そうでないと溺れてしまいます。水に入るとわかったら、パラグライダーから離れる準備をしておくのが重要でしょう。
一時期、「ワンタッチで切り離せるカラビナ」という製品が発売され、実物を見せて貰ったことがあります。 着水したときに、ボタンを押せばパチンとライザーが切り離せる、優れものでした。でも私には、普段飛んでいるときに間違って切り離してしまうことの方が怖く思えました。 私と同じように思った人が多いのか、それきりこのカラビナの話はきいたことがありません。
事故例
丹那エリアの横に小さな池がありますが、あそこにパラグライダーが降りたことがあるそうです。 この様子を見ていた人が助けに入り、なんと、パイロットも助けに入った人も、二人とも溺れ死んでしまった。。。と聞いたことがあります。
2008年6月、長野県・白馬村を流れれる松川(姫川の支流)で41歳のベテランパラグライダーパイロットが川に流されました。 通行人が発見・通報した松川橋から、下流に500m流された地点で夜8時に消防団により収容されていますが、既に死亡していたとのことです。
海外のメーリングリストで話題になったのは、海辺に降りたパラグライダーの事故です。 ほんの数十センチの水深のところへ着陸(着水)したパイロットが、海に落ちたパラグライダーによって海に引きずりこまれて、やはり亡くなってしまったそうです。
2011年にはもエンジンが止まったモーターパラグライダーが沖合20~30メートルの海に落ち、パイロットが溺れ死ぬ事故が発生しています。また過去には、河原に降りたモーターパラグライダーが水に引き込まれたことも、あります。
冷静な判断で、助かった人の話も聞いたことがあります。 山で飛んでいたら、突然強風になり、どんどんテイクオフから離れてしまい、ついに海まで飛ばされてしまったそうです。 ただしあきらめずに、海の上に浮かんでいた「釣り船」に着陸して、九死に一生を得たそうです。 釣り船の人はさぞかし驚いたことでしょう。 広い海の中、本当に点のようにしか見えない釣り船に、きっちりとランディングする技術にも感激しました。
-関連リンク-
河原へのランディングについて、下のブログに具体例があります。
http://gokurakuton.blog22.fc2.com/blog-category-13.html
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