パラグライダーの安全性について
25年以上パラグライダーをやって、素晴らしい体験を沢山することができましたが、同時に冷やっとしたことも沢山ありました。 なかなか真剣に議論されることのない、「パラグライダーと安全」というテーマで、思っていることを本音で書いたホームページです。
パラグライダーって、本当はそんなに危険なスポーツではないと思います。 ところが、ひとたび事故がおきると、とんでもない事態になってしまうのです。 どうすれば安全に楽しめるのか、真剣に考えてみませんか?
ずいぶん昔(20年ぐらい前)のことですが、独のハンググライディング連盟(DHV)の方とお話したことがあります。当時ドイツ(とヨーロッパ)では、パラグライダーの事故が多くて愛好者が減ってしまったそうです。そこで安全性確保に全力で取り組み、事故を減らすことを積極的に進めたそうです。その結果、パラグライダー人口も増えるようになった、というお話でした。
具体的に何が安全性向上に結びついたのでしょうか。 このとき教わった一つは、「スポーツパラグライダーという言葉を作った」ということでした。 当時の安全性ランキングで「1-2」に分類されている初・中級者用パラグライダーに、「スポーツ・パラグライダー」というカッコイイ名前を付けたのだそうです。 この結果、初・中級者用に乗る一般パイロットの数が増えて安全度が上がり、事故率が下がった、というお話でした。
この話を聞いてからしばらくして、日本のパラグライダー雑誌にも、「スポーツ・パラグライダー」という言葉が登場するようになりました。 けれども日本でスポーツパラグライダーとして紹介されたのは、上級者用「2-3」パラグライダーだったのです。 上級者用のパラグライダーの方が性能も高く、値段も高く売りやすいのでしょうが、安全性は低くなります。
日本ではパラグライダー人口が減っています。 周りを見回すと、興味を持っている若い人たちは沢山いるのですが、みんな不安をもっているのが実情です。 安全性をあげたら、もっともっとパラグライダー人口は増えると思います。
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公開日:
最終更新日:2014/08/03