これまで何回も駅の遺失物係にお世話になったことがある私です。 「なくし物がなくなる」、という言葉に飛びついて、StickNFind というBluetoothトラッカーをWebで購入したのが数ヶ月前でした。 indiegogo で93万ドルも集めたので、かなりの人気だったのではないでしょうか。 もう忘れた頃になって、ようやく自宅に送られてきました。
中身は、コイン形の無線タグが2つ入っています。 大きさ重さも、ほとんど100円玉ぐらいです。
初期設定
iPad に専用アプリをダウンロードして、さあっ! と始めましたが、なかなかペアリングできずに苦労しました。 マニュアルには、「タグを4回、指で弾く」と書いてあったので、パチンパチンパチンパチンと指で弾きました。これでiPadで認識されるようになりました。 本当に弾いたのが有効だったのか、それとも単に接続されるまで時間がかかるのか。。。このところは良くわかりません。
iPadで認識されたら、タグに名前をつけてやります。 設定はこれだけです。 タグには電源スイッチすら付いていないので、ペアリングが終われば完了です。
使った結果
このタグを重要な小物(鞄や、車のキーなど)に貼り付けておきます。 iPadで専用アプリを操作すると、指定したタグを光らせたり、音を鳴らしたりできます。 これでタグを貼り付けたモノをみつけだすことができます。 ただし、暗めの室内でないと、光っているかどうか解らないです。 また音量も小さく、騒がしい場所では聞き取れないことがあります。
私が期待していた用途は、「なくし物をなくす」ということでした。 電車の網棚に置いた傘などを忘れてしまうことがあるので、これを防止できたら。。。と期待していました。 StickNfindでは、 Leash (綱でつなぐ)という機能がこれに相当します。
iPadの専用アプリで、「Leash」を設定します。 この状態でタグがiPadから離れ、電波が設定値より低くなるとiPadから警報音がでて、「なくし物を未然に防ぐことができる」 のです。 実際にやってみましたが、iPadのアプリを立ち上げておく必要があります。 これでは、殆ど役に立ちそうにありません。 だって傘を置き忘れるときは、iPadで専用アプリが動いていないいでしょう。
タグは2個送られてきましたが、両方とも距離精度が悪いです。 直ぐ近くにあるのに、iPadから「距離が離れた (Out of range)」という警報が頻繁にでます。 残念ながら、「Leash」機能は使い物になりません。
温度計測機能
期待していなかった機能として、温度が測れることがありました。 秋や春は、予想外に外が寒い日があります。 室外気温を iPadから簡単に測定できたら便利そうです。 最初は、測定温度の誤差が大きくて使い物になりませんでした。 5月3日にソフトがアップデートされて、これを入れたらマトモに温度が測れるようになりました。
思い切って StickNFindを冷蔵庫の冷凍室に入れてみました。 冷凍室からもちゃんと電波が届いて、計測できました。
電波がちゃんと届くのはスゴイ! でもこの計測結果、いったいどこまで信じて良いのでしょうか?
結論
何と言っても、超小型&超軽量、そして電源入れっぱなしで1年間使える、というコンセプトは素晴らしいです! 将来「Internet of things=物のインターネット」の時代になって、全ての物がネットにつながる時代が来るとしたら、StickNFindはその先駆けですね。
けれども、私のところに送られてきた2個のタグは、精度が悪くて距離測定は使えません。 これらがたまたま外れ、だったのだろうと思いますが、きっちりと生産をやって貰いたいものです。 キーホルダー等につけておいて、近くにあるかどうか、ということを判断するのが精一杯です。
あとこのデバイス, Androidでも使えることになっていますが、現時点ではSAMSUNG製のスマホしかサポートしていないという話がネットに流れています。 Android で使おうと思っている方は、購入するときに注意した方が良さそうです。